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NZ中銀が0.5%連続利上げ、0.75%幅も議論 タカ派姿勢鮮明に
10月5日、NZ準備銀行(中央銀行)は、政策金利のオフィシャル・キャッシュレートを50bp引き上げて7年ぶり高水準の3.5%とした。写真はウェリントンの同行前で2017年7月撮影(2022年 ロイター/David Gray)
[シドニー 5日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は5日、政策金利のオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を50ベーシスポイント(bp)引き上げて7年ぶり高水準の3.5%とした。根強いインフレの抑制に苦慮する中、さらなる利上げを示唆した。
ロイター調査ではエコノミスト24人全員が50bpの引き上げを予想していた。
利上げは8会合連続で、50bpの利上げは5回連続。
政策会合の議事要旨によると、75bpの利上げも議論したが、50bp幅に決定した。
オア総裁は声明で「金融政策委員会は物価安定を維持し持続可能な最大雇用を支えるペースで金融引き締めを継続することが依然適切との見解で一致した」と説明。
「コア消費者物価上昇率はあまりにも高く、労働資源が不足している」と指摘した。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)が前日、予想外に利上げ幅を25bpに縮小したのとは対照的に、タカ派姿勢を改めて鮮明にした。
NZドルは中銀発表を受けて0.9%上昇し、0.5782米ドルとなった。前日に急低下していた2年物スワップ金利は6bp上昇し、4.51%。
11月の次回会合について、市場が織り込む50bp利上げの確率は60%を超えている。来年5月までに金利は4.5%のピークを迎える見込み。
<さらなる引き締めも>
キーウィ銀行のチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は「声明はパンチが効いていてタカ派的であり、インフレを目標に戻す必要性を強調した」と指摘。「責務を果たすためにはさらなる利上げが必要だ。われわれは引き続きこのサイクルのピークは4.0%になると予測している。しかし、4.5%へのさらなる引き締めにリスクが傾いていることは明らかだ」と述べた。
また、住宅ローンの支払いがまだキャッシュレートに追いついておらず、今後数カ月は家計支出に大きな負担をかけることになると警告した。
中銀の議事要旨によると、委員会は金融政策の伝達の遅れとリテール金利への反映の遅れを認識しており、75bpの利上げを回避した。