ニュース速報

ワールド

ロシア、「圧倒的多数が賛成」で数日中に編入強行へ ウ東南部

2022年09月29日(木)13時58分

 9月28日、ウクライナ東・南部4州で親ロシア派勢力が強行したロシアへの編入を問う「住民投票」について、各地域の親ロ派組織は圧倒的多数が編入に賛成したとの集計結果を発表した。写真はドネツク州で「投票結果」について会見する親ロ派幹部ら。27日撮影(2022年 ロイター/Alexander Ermochenko)

[ザポロジエ(ウクライナ) 28日 ロイター] - ウクライナ東・南部4州で親ロシア派勢力が強行したロシアへの編入を問う「住民投票」について、各地域の親ロ派組織は圧倒的多数が編入に賛成したとの集計結果を発表した。プーチン大統領は、数日以内にロシアへの各地域編入を宣言する見通しだ。

住民投票は23日から東部ドネツク州とルガンスク州、南部へルソン州とザポロジエ州の一部地域で実施。これらの地域はウクライナ全土の約15%を占めるとされる。

ロシアがウクライナ占拠地域に設置した当局は27日、大多数がロシアによる併合に賛成したと発表。28日にはプーチン氏に正式にロシアへの併合を要請した。

ロシアのメドベージェフ前大統領はテレグラムで「結果は明白だ。お帰りなさい、ロシアに」と投稿した。首都モスクワの赤の広場には、巨大なビデオスクリーンを備えた演壇のような仮設の建物が設置され、「ドネツク、ルガンスク、ザポロジエ、へルソン─ロシア」と書かれた看板が掲げられた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、英国やカナダ、ドイツ、トルコなど各国首脳と個別で電話会談を行い、ロシア編入に反対するよう強く求めた。

ドイツのショルツ首相はゼレンスキー氏に「ドイツは決して住民投票の結果を認めない」と伝えた。

米国は数日以内にロシアに追加制裁を科す方針。欧州連合(EU)は追加の制裁案を発表した。

一方、ロシアは住民投票が強制ではなく、国際法に基づき行われたと主張。投票率は非常に高かったとしている。また、今後、併合された地域への攻撃は、ロシアへの攻撃とみなされると指摘した。

ペスコフ大統領報道官は、ドネツク州の全土を掌握するまで戦い続ける必要があると述べた。同州は約40%がウクライナ支配下にあり、激しい戦闘が続いている。

*動画を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、イスラエルとイランの対立拡大回避に努力=

ワールド

G7外相、ロシア凍結資産活用へ検討継続 ウクライナ

ビジネス

日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え

ワールド

アラスカでの石油・ガス開発、バイデン政権が制限 地
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中