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ロシア、ジョンソン英首相失脚を歓迎 「愚かな道化師は去った」
ロシア当局者は7日、英国のジョンソン首相が辞任を表明したことについて、ロシアに対抗させるためにウクライナを武装させた「愚かな道化師」は正当な報いを受けたとした。ロンドンで7日撮影(2022年 ロイター/Phil Noble)
[ロンドン 7日 ロイター] - ロシア当局者は7日、英国のジョンソン首相が辞任を表明したことについて、ロシアに対抗させるためにウクライナを武装させた「愚かな道化師」は正当な報いを受けたとし、歓迎する考えを示した。
ジョンソン首相は7日、辞任を表明。不祥事が続く中、与党保守党内でも求心力を失い、50人を超える閣僚が離反した。
ロシアのペスコフ大統領報道官は、ジョンソン氏が辞任を表明する演説が始まる前に「ジョンソン氏はロシアを嫌い、ロシアも彼を嫌っている」と述べていた。
ウォロジン下院議長は、ジョンソン氏をウクライナをロシアに対抗させる主要なイデオロギー信奉者の1人で「欧州の指導者は、このような政策が行き着く先を考えるべきだ」とし、「道化師は去っていく」とやゆした。
ジョンソン首相はロシアのウクライナ侵攻前から、プーチン大統領への批判を繰り返していたほか、侵攻後はウクライナへの武器供与や対ロシア制裁強化など、ウクライナを支援する姿勢を全面的に打ち出した。
ロシア外務省のザハロワ報道官も、ジョンソン氏の失脚は政治的、イデオロギー的、経済的な危機によって引き裂かれた西側諸国の衰退の兆候と指摘。「ロシアを滅ぼそうとするなというのが教訓だ」とし、「ロシアを崩壊させることはできない」と語った。
また、ケリン駐英ロシア大使はロンドンでのインタビューで、ジョンソン氏について「国や国民、経済状況を置き去りにし、それがこの結果を招いた」と指摘した。「国民は高い物価や高い税金に苦しんでいる」とし「政府の約束は果たされていない」と語った。
さらに、ウォレス国防相やトラス外相はウクライナ情勢を理解していないと指摘した。