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豪東部で洪水被害拡大、シドニーでさらに数万人に避難指示
7月5日、オーストラリア東海岸を週末に襲った豪雨で最大都市シドニーの洪水被害が拡大している。写真はシドニーで撮影(2022年 ロイター/Loren Elliott)
[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリア東海岸を週末に襲った豪雨で最大都市シドニーの洪水被害が拡大している。増水により河川が危険水位を超え、さらに多くの住民に避難指示が出されている。
当局によると、シドニーがあるニューサウスウェールズ(NSW)州では同市西部の郊外を中心に約5万人が避難指示を受けたか、受ける可能性があると警告されている。4日時点では3万人だった。
一部地域では3日間で1年分に相当する雨量を記録した。気象局によると、沿岸の気圧の谷が北上するに伴いシドニーでは5日から雨は弱まる見通しだが、ほとんどの河川の流域では今回の大雨の前から既に水位が上昇しており洪水のリスクは週を通じて続く可能性がある。
また被災地の中には強風が予想されている地域もあり、樹木や電線倒壊の危険性もある。
ソーシャルメディアに投稿された動画には浸水した道路や橋が映っている。
連邦政府のチャルマース財務相は洪水による経済的影響は「相当なものになる」と警告。一部の食料生産地域が浸水したとみられ、供給が打撃を受けて価格を押し上げ、既に野菜や果物の価格高騰に直面している家計を一段と圧迫する見込みだと述べた。
オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は5日、洪水も「一部の物価に影響を及ぼしている」と指摘した。インフレ抑制に向け、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、金融引き締めを継続する姿勢を示した。
*豪中銀のコメントを追加しました。