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米、移民規制以外に中米開発にも投資すべき=メキシコ大統領
メキシコのロペスオブラドール大統領は26日、米国は移民規制ばかりでなく開発にも投資する必要があるとの考えを示した。写真はメキシコ・ティフアナの移民用仮設キャンプで4月撮影(2021年 ロイター/Toya Sarno Jordan)
[メキシコ市 26日 ロイター] - メキシコのロペスオブラドール大統領は26日、米国は移民規制ばかりでなく開発にも投資する必要があるとの考えを示した。米連邦最高裁判所が、同国への難民申請者に審査期間中のメキシコ待機を義務付けるトランプ前政権の政策を復活させたことを受けたもの。
ロペスオブラドール大統領は、今回の米最高裁判断について質問され、不法移民発生の原因に対策を講じなければならないと応じ、メキシコは米国に対中米投資を呼び掛ける方法を模索していると述べた。
大統領は定例記者会見で、「それにより、人々は故郷で選択肢を持ち、働き、幸せになることができる。また、米国に一時就労ビザプログラムの導入を提案している」と説明。メキシコは常に良好な対米関係を模索していくとも述べた。
バイデン米大統領はトランプ前政権の政策を覆し、移民保護プロトコル(通称:メキシコ待機政策)を導入したが、米国による審査を待つため数千人がメキシコで足止めされている中、米最高裁が24日、この政策を却下した。
メキシコ外務省は25日、この判断を受け、同国は移民政策の計画と実行に主権を行使すると表明した。
ロペスオブラドール大統領は、米国とカナダは製造能力拡大とアジアからの輸入依存度抑制のため、より多くの労働者を必要としており、移民は雇用対象として検討されるべきと指摘。「北米や米州で生産できるのに、なぜアジアから輸入するのか。そこここで移民を拒絶しない政策を講じれば、選択肢が生まれる」と述べた。