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チリ、コロナワクチンの3回目接種を模索 変異株の追加免疫で
6月22日、チリのピニェラ大統領は新型コロナウイルスワクチンについて、3回目のブースター(追加免疫)接種の可能性を検討していると明らかにした。サンチアゴのワクチン接種会場で16日撮影(2021年 ロイター/Ivan Alvarado)
[サンティアゴ 22日 ロイター] - チリのピニェラ大統領は22日、新型コロナウイルスワクチンについて、3回目のブースター(追加免疫)接種の可能性を検討していると明らかにした。同国では、現在の感染の波に対応する中で、中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物技術)が開発し同国で広く使用されたワクチンについて、より感染力の強い変異株に対する有効性を疑問視する声が高まっている。
大統領は、十代への接種を開始する一方、専門家らが現在、3回目接種の必要性を判断するため「多くの科学的データ」を検証していると説明。「政府として現状の問題を注視しているが、今後の問題も予想し、直面する準備を行なう必要がある」と述べた。
チリは世界的にも迅速にワクチン接種を進めているが、シノバック製への依存度が高く、これまでに接種した同社のワクチンは1680万回、米ファイザーと独ビオンテック製が390万回、中国のカンシノ・バイオロジクス(康希諾生物)製とアストラゼネカ製を小規模に採用している。
これまでにチリの人口の78%が少なくとも1回の接種を受け、61%が完全接種を完了している。
4月に発表された調査によると、シノバック製ワクチンは1回目の接種後の予防効果が最も低く、2回目接種後の有効性は、発症の予防効果が67%、入院回避効果が85%、死亡回避効果が80%だった。