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EU、次期米政権下で関係再構築に期待=ボレル上級代表
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は19日、20日に発足するバイデン新米政権に対し、新型コロナウイルス感染拡大への対応で主導権を発揮するよう呼び掛けた。ブリュッセルで2017年2月撮影(2021年 ロイター/Francois Lenoir)
[ブリュッセル 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は19日、20日に発足するバイデン新米政権に対し、新型コロナウイルス感染拡大への対応で主導権を発揮するよう呼び掛けた。
ボレル氏はロイターのインタビューに対し、先進国が中・低所得国よりも多くの新型コロナワクチンを自国のために確保する中、米国は「世界のエンジン」としての地位を取り戻す必要があるとし、「今年は全世界がワクチン接種という巨大な課題に直面する。これには大規模な連帯と協力が必要だ」と指摘。
新型コロナで引き起こされたパンデミック(世界的大流行)は「米国のリーダーシップが欠如する中で世界が直面した初めての危機だった」とし、EUが米国を支持していく姿勢を示した。
この他、トランプ大統領が掲げた「米国第一主義」の影響を受けた欧米関係の再構築も提唱。「米国がイラン核合意と地球温暖化対策の国際枠組み『パリ協定』に復帰するだけで、世界はより良く、安全な場所になる」と述べた。
また、デジタル規制や対中政策などでも、EUと米国は変化をもたらせると指摘。バイデン氏が国務長官に指名したアントニー・ブリンケン氏を3月4─5日にポルトガルのリスボンで開かれるEU外相非公式会合に招待し、トランプ政権下で停滞したEUと米国間の協力を改めて開始したいと表明した。