ニュース速報

ワールド

バイデン氏、外交面の主要人事発表 国務長官にブリンケン氏

2020年11月24日(火)16時26分

米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領(左)は23日、国務長官にアントニー・ブリンケン氏(左から2番目)、国家安全保障担当の大統領補佐官にジェイク・サリバン氏、国連大使にリンダ・トーマス・グリーンフィールド氏を起用する人事を発表した。2013年11月撮影(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ウィルミントン(デラウェア州)/ワシントン 23日 ロイター] - 米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領は23日、国務長官にアントニー・ブリンケン氏、国家安全保障担当の大統領補佐官にジェイク・サリバン氏、国連大使にリンダ・トーマス・グリーンフィールド氏を起用する人事を発表した。

また、国土安全保障省長官には、オバマ政権で同省副長官を務めたキューバ系米国人弁護士のアレハンドロ・マヨルカス氏、気候変動を担当する大統領特使にはジョン・ケリー元上院議員を指名した。ケリー氏は民主党の元大統領候補で、オバマ政権で国務長官も務めた。

ブリンケン氏はバイデン氏の長年の朋友で、オバマ政権で国務副長官や、国家安全保障担当の大統領副補佐官を務めた。ブリンケン氏をよく知る人物によると、ブリンケン氏は「外交官中の外交官」で、思慮深く、話し方は比較的穏やかだが、政策に精通しているという。

サリバン氏はオバマ政権の大統領副補佐官や、2016年の大統領選で民主党候補ヒラリー陣営の上級政策顧問を務めた。

トーマス・グリーンフィールド氏は黒人女性で、オバマ政権で国務次官補(アフリカ担当)を務めた。

マヨルカス氏は、国土安全保障長官に就任すれば中南米系および外国出身者では初めてとなる。24日に61歳になる同氏はハバナで生まれ、およそ1歳の頃に家族とともに共産党が統治するキューバから逃れてきた。

オバマ政権で市民権・移民となる局(USCIS)局長を務め、幼少期に米国に連れてこられて不法移民になった「ドリーマー」の在留を認める措置「DACA」の導入を主導した。DACAに共和党は批判的で、マヨルカス氏が指名された場合、上院で同党が反対してもおかしくない。

ケリー氏の任命に上院の承認は不要。バイデン陣営によると、ケリー氏は米国家安全保障会議(NSC)のメンバーに加わる予定。政府の高官がNSC内で気候変動の担当となるのは初めて。ケリー氏は気候変動問題を「世界で最も恐ろしい大量破壊兵器」と捉えており、気候変動への取り組みに協力が必要と訴えた。

また昨年、気候変動に取り組むために世界の指導者や著名人からなるグループ「ワールド・ウォー・ゼロ」を立ち上げた。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 7

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 8

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    あまりの激しさで上半身があらわになる女性も...スー…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 5

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 8

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 9

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中