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温暖化ガス2050年ゼロ目標、所信表明での内容は調整中=官房長官
加藤勝信官房長官は、菅義偉首相が26日の所信表明演説で温暖化ガスの排出量を2050年に実質ゼロとする目標を示すとの報道に関して、内容は現在調整中だとした。2017年3月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
[東京 22日 ロイター] - 加藤勝信官房長官は22日午前の会見で、菅義偉首相が26日の所信表明演説で温暖化ガスの排出量を2050年に実質ゼロとする目標を示すとの報道に関して、所信表明の内容は現在調整中だとした。
菅首相は昨日、訪問先のインドネシア・ジャカルタでの記者会見で、グリーン社会の実現などポストコロナの考え方を所信表明の演説でしっかり行いたいと発言した。加藤官房長官は「温暖化ガスの2050年実質ゼロに関する報道は承知しているが、所信表明演説の具体的内容については調整中だ」とした。
日本の温暖化ガス削減の取り組みが遅れているとの指摘もあることについては「(日本も)2050年にできるだけ近い時期に脱炭素社会を実現できる努力をしていることははっきりしている。今後とも世界の中で積極的な役割を果たしていきたい」と説明。
また日本生命が全ての投資にESG投資の考えを取り入れると報道されていることに関連して「世界がESG投資に取り組む中で、企業にとってはコストでなく競争力を高めていく源泉となっている」と指摘。CO2の排出削減だけでなく気候変動問題に積極的に取り組む企業に資金が集まる。そうした好循環を加速させていきたいとの考えを示した。
政府は72時間以内の「超短期滞在」のビジネス関係者らを条件付きで受け入れる方向で、中国や韓国、台湾など経済的に結びつきが強い国・地域を対象に11月中にも実施するとの報道について、同長官は「政府内において具体的な仕組みや手続きなどについては決まっていない」と述べるにとどめた。
政府は10月から長期滞在者についてシンガポールや韓国などからの新規入国についても一定の条件を課したうえで順次入国を認める措置を講じてきている。