ニュース速報

ワールド

欧州でコロナ感染第2波、仏やスペインで制限再導入 英も検討

2020年09月22日(火)02時38分

欧州に新型コロナウイルス感染の第2波が及んでいる。感染者数は再び急増し、感染拡大抑制に向けた制限措置を再導入する動きも広がっている。ロンドンで21日撮影(2020年 ロイター/HANNAH MCKAY)

[パリ/ミラノ/マドリード/ロンドン 21日 ロイター] - 欧州に新型コロナウイルス感染の第2波が及んでいる。感染者数は再び急増し、感染拡大抑制に向けた制限措置を再導入する動きも広がっている。

フランスでは21日、第3の都市リヨンで、屋外での主要イベント入場者数をこれまでの5000人から1000人に制限するほか、午後8時以降の屋外での酒類販売と飲酒を禁止する方針が発表された。新規感染者や集中治療室(ICU)入院者数の急増に対応する。

レストランやバーの店内飲食については、着席した飲食は容認されるが、バーでの立ち飲みやダンスなどは禁止される。高齢者施設への訪問も週2回に制限する。

これまでにマルセイユやボルドー、ニースでも同様の措置が取られている。

フランスでは19日、1日の新規感染者数が1万3498人と、これまでの最多を記録した。

フランスでの感染状況悪化を踏まえ、イタリアのスペランツァ保健相は、パリを含むフランスの一部都市からの訪問者にコロナ検査を義務付けると発表した。22日から実施される。

イタリアは一時、欧州のコロナ震源地だったものの、これまでのところ感染の第2波はおおむね回避している。

スペインの首都マドリードではこの日、コロナ感染が急拡大している一部地域でロックダウン(都市封鎖)措置が実施された。さらに、地元当局者は軍の支援や仮設病院の再設置を要請した

欧州でコロナ感染症による死者が最多の英国では、最近のデータによると、1日に少なくとも6000人のペースで感染者が増加している。保健当局者は、感染第2波制御に向けた措置が迅速に実施されなければ、10月半ばまでに1日の新規感染者が5万人、死者数も急増すると警鐘を鳴らす。

ジョンソン英首相は22日に対応策を明らかにする。ハンコック保健相によると、新たな制限措置は前回とは異なり、人の集まりを取り締まる一方、学校の運営や多くのビジネスの営業は継続される見通し。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国スマホ販売、第1四半期はアップル19%減 20

ビジネス

英インフレ率目標の維持、労働市場の緩みが鍵=ハスケ

ワールド

ガザ病院敷地内から数百人の遺体、国連当局者「恐怖を

ワールド

ウクライナ、海外在住男性への領事サービス停止 徴兵
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバイを襲った大洪水の爪痕

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    冥王星の地表にある「巨大なハート」...科学者を悩ま…

  • 9

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中