ニュース速報

ワールド

タイ景気回復は緩やか、ゼロ金利政策の可能性低い=中銀

2020年07月14日(火)19時48分

[バンコク 14日 ロイター] - タイ中央銀行は14日、国内の経済活動が新型コロナウイルス流行前の水準に戻るのは2022年以降になる可能性があるが、現行0.50%の政策金利がゼロに引き下げられる可能性は低いとの見方を示した。

中銀は今年の経済成長率をマイナス8.1%、今年の外国人観光客を80%減と予測している。

ウィーラタイ総裁はアナリストとの会合で、国内経済が第2・四半期に底を打ち、緩やかに回復すると予測。「(新型コロナの)流行は続く見通しで、感染が拡大する可能性もある。だが政府は対応できるはずだ。まだ強力な措置を打ち出す必要はない」と述べた。

タイでは約7週間、市中感染が報告されていない。

マティー副総裁は「ゼロ金利は難しいかもしれない。経済システムと貯蓄に悪影響を及ぼすからだ」と述べた。

中銀は先月、政策金利を据え置いた。最悪のケースに備えて政策余地を残しておく必要があるとしている。次回の政策決定会合は8月5日。

マティー副総裁は、バーツ相場の過度の変動をならすと発言。金などのコモディティーについてドル建てでの取引をさらに認め、バーツ相場への影響を和らげる方針を示した。

副総裁は「金の取引は依然としてバーツ建てが多い」とし、年内にさらに多くのルールを明確にすると述べた。

ウィーラタイ総裁は、米政府がタイを為替操作国に認定するとは考えていないとし「米財務省と協議しており、同省はタイの金融政策の実施について理解している」と述べた。

マティー副総裁は、中銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)を検討していることを明らかにしたが、流動性が潤沢なため、量的緩和を実施しても景気回復に寄与しない可能性があると述べた。

*一部サイトに正しく表示されなかったため、再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米英欧など18カ国、ハマスに人質解放要求 ハマスは

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

米新規失業保険申請5000件減の20.7万件 予想

ビジネス

ECB、インフレ抑制以外の目標設定を 仏大統領 責
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中