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米のコロナ再拡大、不十分な封鎖と性急な再開が要因=ファウチ氏

2020年07月14日(火)10時54分

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は13日、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)措置を徹底しなかったことが、国内の感染者急増につながっているとの認識を示した。6月代表撮影(2020年 ロイター)

[ワシントン 13日 ロイター] - 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は13日、新型コロナウイルス感染抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)措置の不十分な施行と性急な経済活動の再開が国内の感染者急増につながっているとの認識を示した。

ファウチ所長は「完全な封鎖措置が実施されなかったため、感染が再拡大している」と指摘。さらに「米国の感染者数が減少し始め、1日当たりの感染者が約2万人の水準に達した時点で経済の再開に踏み切った。そのため、カリフォルニアやアリゾナ、テキサス、フロリダなどの複数州で感染者が急増している」とし、多くの州が感染状況の改善を示す基準を満たすことなく経済再開に踏み切ったことは「残念なことに奏功しなかった」と述べた。

ファウチ氏はさらに、フィジカル・ディスタンシング(人との物理的距離)の維持、マスク着用、手洗い、人混みを避けるなどの基本ガイドラインの順守を呼び掛け、「これらは単純なことだが、状況を一転させることができる。実施は可能であり、しなければならない」と強調した。

その上で「封鎖措置の再導入は必ずしも必要ではないが、幾分身を引いてガイドラインを慎重に順守すれば」、ウイルス制御は可能との考えを示した。

一方、トランプ米大統領は13日、新型コロナウイルスへの対応を巡り、米疾病対策センター(CDC)やファウチ所長を批判する姿勢を強めた。クイズ番組の元司会者、チャック・ウールリー氏が12日夜、CDCやメディア、民主党議員、医師などの大半が新型コロナ感染症を巡り「うそをついている」とツイッターに投稿。トランプ氏は13日にこの投稿をリツイートした。[nL3N2EK35O]

ただ、トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対して、ファウチ氏とは非常に良好な関係だと強調。「とても良い人だと思うが、いつも彼の意見に同意するわけではない」とコメントした。

ファウチ氏は先週、フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、トランプ氏にはここ2カ月ほど新型コロナに関して説明していないと明かしている。

また、一部報道によると、ホワイトハウスは週末に新型コロナの感染が始まった頃のファウチ氏の発言に関するリストを配布。感染症に関する理解が深まるに伴い、同氏の発言が誤りだったことが判明したという。

*内容とカテゴリーを追加しました。

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