ニュース速報

ワールド

北朝鮮、米国と対話する意思ないと表明=KCNA

2020年07月07日(火)15時52分

 7月7日、北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は、米国と対話するつもりはないと表明し、韓国に対し「他国の問題に干渉するのをやめる」よう求めた。両国首脳、板門店で昨年6月撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ソウル 7日 ロイター] - 北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は7日、米国と対話するつもりはないと表明し、韓国に対し「他国の問題に干渉するのをやめる」よう求めた。北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が局長の声明を伝えた。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は6月末、11月の米大統領選挙の前にトランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は再び会談すべきだとの見解を示していた。

クォン局長は、韓国が米朝首脳の再会談を巡る「時宜を得ないうわさ」を否定した北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官による先の声明について、誤った解釈をしていると非難。崔次官は4日、北朝鮮は新たな首脳会談の必要性を感じていないと表明している。

同局長は「韓国は他国の問題に介入するのをもうやめるべきだが、悪い癖を治す方法や薬はないようだ」と指摘。「われわれには米国と対面協議を行う意思がないことを再度明確にする」と述べた。

金委員長とトランプ氏は2018年にシンガポールで初の首脳会談を実施。北朝鮮の非核化への期待が高まったが、19年にベトナムで開いた2回目の首脳会談やその後の実務者協議は物別れに終わった。

●追加ソウルにある北朝鮮大学院大学のヤン・ムジン教授は、クォン局長の発言は、南北の緊張状態と、核問題は米国とだけ協議すべきとの北朝鮮の考えを反映しているとコメント。

●追加「北朝鮮が韓国を仲介役とする交渉に見切りをつけ、米国の大幅な譲歩がなければ交渉のテーブルには戻らないことを示唆している」と述べた。

米国のビーガン北朝鮮担当特別代表は7日、韓国を訪問し、停滞している北朝鮮の非核化協議について話し合う予定となっている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

日米の宇宙非核決議案にロシアが拒否権、国連安保理

ビジネス

ホンダ、旭化成と電池部材の生産で協業 カナダの新工

ビジネス

米AT&T、携帯電話契約者とフリーキャッシュフロー

ワールド

韓国GDP、第1四半期は前期比+1.3%で予想上回
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中