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温暖化対策、パリ協定の目標達成には一段の技術革新必要=IEA
7月2日、国際エネルギー機関(IEA)は、温暖化対策の国際的枠組みである2015年のパリ協定で設定された2050年までに温室効果ガス(二酸化炭素)の排出量を実質ゼロにする目標について、クリーンエネルギー分野の技術革新が加速しない限り達成できないとの見方を示した。写真はパリで昨年11月撮影(2020年 ロイター/Benoit Tessier)
[ロンドン 2日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は2日、温暖化対策の国際的枠組みである2015年のパリ協定で設定された2050年までに温室効果ガス(二酸化炭素)の排出量を実質ゼロにする目標について、クリーンエネルギー分野の技術革新が加速しない限り達成できないとの見方を示した。
IEAは400以上のクリーンエネルギー技術を分析。現在活用されているクリーンエネルギー技術によって、かなりの規模の温室効果ガス削減が期待できるものの、それだけでは不十分だと指摘した。
海運やトラック輸送、航空、重工業などの分野では温室効果ガスを削減する技術がほとんど導入されていないと説明した。
IEAのファティ・ビロル事務局長はロイターの取材に対して「運輸業界で温室効果ガス削減が進まない限り、温暖化対策の目標を達成できる可能性は低い」と語った。
技術革新が最も求められる分野は、電池、二酸化炭素の回収・貯留、バイオエネルギー、および低炭素水素だが、これらの技術の大半はまだ開発途中段階でコストも高い。