ニュース速報

ワールド

仏独のコロナ復興基金案、オーストリアなど4カ国が反対表明

2020年05月25日(月)09時02分

5月23日、欧州連合(EU)加盟国のオーストリア、スウェーデン、デンマーク、オランダは、フランスとドイツが提案した5000億ユーロ規模の復興基金の創設に反対を表明した。写真は18日、ビデオ会談する仏マクロン大統領とメルケル独首相。ベルリンで代表撮影(2020年 ロイター)

[ウィーン 23日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国のオーストリア、スウェーデン、デンマーク、オランダは23日、フランスとドイツが提案した5000億ユーロ規模の復興基金の創設に反対を表明した。

フランスとドイツは18日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた加盟国や域内産業に補助金を提供する基金の創設を提案した。

オーストリアが公表した文書によると、4カ国はこの補助金に反対し、代わりに融資に基づく新基金案を示した。この基金については「債務の共有化につながらないこと」や「一時的で1回限りとし、2年後のサンセット条項を明記すること」などの原則を掲げている。

フランスとドイツは、欧州委員会がEU全体を代表して資金を借り入れ、すでに1兆ユーロに近付いている2021─27年のEU予算の追加分として支出することを提案している。

欧州委は5月27日に復興基金に関する独自の案を示す予定で、フランスとドイツの案を歓迎すると表明している。両国の案はEU全体の合意につながることも多い。

しかし、オーストリアなど4カ国は、欧州委が加盟諸国について「2020年に異例のマイナス成長となり、21年の景気回復は部分的にとどまる」と予測しているとし、「EU向け追加資金は調達手段にかかわらず、国家財政をさらに圧迫するだろう」と指摘している。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低

ビジネス

日本企業の政策保有株「原則ゼロに」、世界の投資家団

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中