ニュース速報

ワールド

世界経済の後退、新型コロナ危機で長引く公算大=WEF調査

2020年05月19日(火)15時31分

 5月19日、世界経済フォーラム(WEF)が発表した調査結果によると、リスク管理責任者の多くが、新型コロナウイルスの感染拡大の結果、世界的なリセッション(景気後退)が長引くと予想している。写真は英ダナム・マジーの店頭の張り紙。5月7日撮影(2020年 ロイター/Phil Noble)

[ロンドン 19日 ロイター] - 世界経済フォーラム(WEF)が19日発表した調査結果によると、リスク管理責任者の多くが、新型コロナウイルスの感染拡大の結果、世界的なリセッション(景気後退)が長引くと予想している。

新型コロナ感染症の流行を受けてリスク管理責任者を対象に実施した調査では、回答した347人の3分の2が、今後18カ月間の懸念要因のトップに世界経済の後退が長引くことを挙げた。

また、回答者の半分が倒産や業界の再編、立ち直れない産業が出てくること、とりわけ若年層を中心とする高水準の失業率を懸念要因に挙げた。

WEFのマネジングディレクター、サーディア・ザヒディ氏は「新型コロナ危機は人々の生活や生計を破壊した。広範囲に影響が及ぶ経済危機を引き起こし、過去にやってきたことの欠点を露呈した」と語った。

WEFは、新型コロナの流行で環境目標が放棄されてしまうリスクがあると指摘。それでもなお各国政府は低炭素社会を目指し、省エネ、省資源、リサイクル分野の技術革新などを通じて環境とビジネスを両立させ、経済を回復させる「グリーン・リカバリー」の道を切り開くべきだと提唱した。

ザヒディ氏は「われわれは今、この危機を利用して、これまでとは異なるやり方で、より持続的かつ回復力があり、開放的な経済を取り戻す、またとない機会に恵まれた」と語った。

調査結果はWEFとマーシュ・アンド・マクレナン、チューリッヒ保険が共同でまとめた。

調査期間は4月1日━13日。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

全米の大学でイスラエルへの抗議活動拡大、学生数百人

ワールド

ハマス、拠点のカタール離れると思わず=トルコ大統領

ワールド

ベーカー・ヒューズ、第1四半期利益が予想上回る 海

ビジネス

海外勢の新興国証券投資、3月は327億ドルの買い越
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 8

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中