ニュース速報

ワールド

ECB総裁、新型コロナ対策で欧州の団結を呼びかけ

2020年04月09日(木)08時02分

[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は8日、新型コロナウイルス対策で欧州がさらに団結する必要があるとの認識を示した。

総裁は複数の新聞に掲載される予定の寄稿で「財政・金融政策を完全に調整し、ウイルス対応における(各国間の)格差をなくすことが、生産力と雇用を守る最善の対策になる」と指摘。「団結は実際には自分の利益につながる」と述べた。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のセンテノ議長(ポルトガル財務相)は8日、新型コロナウイルス対策をめぐる協議を、9日まで一時中断すると発表した。意見の相違点を埋めるためという。

総裁は「ユーロ圏全体で十分な力を発揮して今回の危機への財政対応を進めることが非常に重要だ」とし「誰の責任でもない共通のショック要因に最適な政策で対応できるよう、各国政府が互いに支援し合うことが必要だ」と述べた。

総裁は、普通の労働者が1930年代以降で最大の脅威に直面していると指摘。存続可能な会社の倒産を防ぎ、従業員の雇用を守ることが必要不可欠だとの認識を示した。

総裁は「長期的な影響を回避し、感染拡大前の状態を可能な限り維持するため、『経済を一時保留にする』必要がある」と述べた。

総裁は、ECBの様々な融資制度で3兆ユーロの流動性を最低マイナス0.75%の金利で銀行に供給でき、銀行はこの資金を企業に回すことができると指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

IMFが貸付政策改革、債務交渉中でも危機国支援へ

ワールド

米国務長官が近く訪中へ、「歓迎」と中国外務省

ビジネス

IMF、スリランカと債券保有者の協議を支援する用意

ワールド

EU諸国、ミサイル迎撃システムをウクライナに送るべ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 3

    【画像】【動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲深くも「勇ましい」空軍のサルマ王女

  • 4

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 5

    パリ五輪は、オリンピックの歴史上最悪の悲劇「1972…

  • 6

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 7

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 8

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    アメリカ製ドローンはウクライナで役に立たなかった

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中