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豪求人広告、3月は前月比10.3%減 2009年以来の大幅マイナス
オーストラリア・ニュージーランド銀行が発表した新聞とインターネットによる3月の豪求人広告件数(週平均、季節調整済み)は09年1月以来の大幅な減少率を記録した。3月撮影(2020年 ロイター/Loren Elliott)
[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行
新型コロナウイルス感染拡大を抑えるための社会的距離を保つ措置や事業所の閉鎖が労働市場に悪影響を及ぼしている。
前年同月比でも18.2%の大幅マイナスだった。
エコノミストは、失業率が今後数カ月で10%近くまで上昇すると懸念している。豪州が最後に大規模な景気後退(リセッション)に見舞われた1990年代前半以来の水準となる。2月の失業率は5.1%だったが、その後に新型コロナ対策の影響で失業者が増えている。
一方、政府は総額1300億豪ドル(795億9000万米ドル)の雇用維持を目的とする企業への補助金給付を決めており、新型コロナの悪影響を和らげると期待されている。
ANZのシニアエコノミスト、キャサリン・バーチ氏は「雇用維持給付金が発表される前は失業率が13%のピークを付けるまで悪化すると予想していたが、同給付金によって多くの人が雇用を維持でき、失業率のピークを描く曲線が平坦になると考える」と述べた。
一方、この日発表された2月の貿易統計では、輸出入ともに大幅に減少し、渡航制限の影響が鮮明になった。
貿易黒字はやや縮小し、43億6000万豪ドル(26億7000万米ドル)となった。観光業収入は15%減少した。