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インドの国籍法巡りデモ隊衝突、10数人死亡 米大統領訪問中
トランプ米大統領が訪問中のインドで、改正国籍法をめぐるデモが過激化している。2月24日には首都ニューデリーで賛成派と反対派の数千人が衝突し、医療関係者によると少なくとも5人が死亡、90人以上が負傷した。写真はニューデリーで撮影(2020年 ロイター/Danish Siddiqui)
[ニューデリー 25日 ロイター] - トランプ米大統領が訪問中のインドの首都ニューデリーで、改正国籍法の賛成派と反対派のデモ隊が今週に入って激しく衝突しており、病院関係者によると10数人が死亡、数百人が負傷した。
改正国籍法への抗議活動が12月に始まって以来で最も激しい衝突となり、トランプ氏の就任後初めてのインド訪問に影を落としている。
衝突が起きたニューデリーの北東部は、トランプ大統領とモディ首相の会談会場からもそれほど離れていない。
ニューデリーのグル・テグ・バハダ病院の職員によると、同病院では衝突が原因で13人が死亡し、150人以上の負傷者が治療を受けている。その多くは銃弾で負傷しているという。
ニューデリーのアルハインド病院の職員は、同病院では2人が死亡し、200人強の負傷者が治療を受けていると述べた。
警察は25日にニューデリーの北東部で催涙ガスや空気銃を用いて、同国籍法に抗議するデモ隊を強制排除した。
デリー首都圏首相のアルビンド・ケジリワル氏は同日、「人々が抱えているいかなる問題も平和的解決が可能だ。暴力は解決につながらない」と述べ、住民に平静を呼び掛けた。
改正国籍法は、周辺国からのイスラム教徒以外の不法移民に国籍を与える内容。イスラム教徒に対する差別だとの批判が強まっており、議会が12月初めに同法を可決して以来、首都ではデモが頻発している。
*内容を追加しました。