ニュース速報

ワールド

グレタさん、COP25に先住民の若者らと登場 温暖化被害の実情訴え

2019年12月10日(火)08時36分

 12月9日、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(中央)は、COP25の会場に世界各地の先住民の若者らとともに登場した(2019年 ロイター/Juan Medina)

[マドリード 9日 ロイター] - 環境保護活動に取り組む若者の象徴的な存在となっているスウェーデンの少女グレタ・トゥンベリさんは9日、第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)の会場に世界各地の先住民の若者らとともに姿を現し、危機への対応を怠っている西側政府を改めて糾弾する姿勢を見せた。

米国や南米、オーストラリアなどの先住民は、近年新たにまとめられた化石燃料プロジェクトへの反対姿勢を強めており、グレタさんに触発された欧州の若手環境活動家と掲げる目標が一致しつつある。

この日グレタさんは米国やウガンダ、フィリピン、太平洋諸島といった地域からやって来た先住民の若者に大半の発言機会を譲り、言葉数は少なかった。それでも「彼らの権利は世界中で侵害され、彼らは気候と環境の緊急事態によって最も早く、最も大きく痛手を受けている」と訴えた。

先住民の活動家は、自分たちの共同体が排出する温室効果ガスはほぼゼロなのに、異常気象や野生生物の喪失という事態が直撃すると主張。米ミネソタ州で暮らす先住民のローズ・ウィップルさんは、伝統的なエコロジーの知識、精神性と現代科学を織り交ぜて問題解決につなげる必要があるとの考えを示した。

チリの活動家アンゲラ・バレンスエラさんは「各国が弱々しいコミットメントをお互いにほめあっているうちに、世界は文字通り燃え尽きようとしている」と述べ、もっと踏み込んだ温暖化対策を講じるよう促した。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 2

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子供を「蹴った」年配女性の動画が大炎上 「信じ難いほど傲慢」

  • 3

    あまりの激しさで上半身があらわになる女性も...スーパーで買い物客7人が「大乱闘」を繰り広げる動画が話題に

  • 4

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 5

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 5

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 9

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中