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原油先物は軟調推移、供給増などで10月高値から20%下落
11月9日、アジア時間の取引で原油先物は軟調に推移。写真はリビア沖の海底油田、ボウリフィールドで昨年10月撮影(2018年 ロイター/Darrin Zammit Lupi)
[シンガポール 9日 ロイター] - アジア時間の取引で原油先物は軟調に推移。供給増と世界経済の減速懸念が引き続き相場の弱材料となっている。米WTI原油先物は10月の高値から20%下げている。
0125GMT(日本時間午前10時25分)時点でWTIは前日清算値比0.04ドル安の1バレル=60.63ドル。
一方、北海ブレント先物
WTIと北海ブレントはともに、10月初旬に付けた4年ぶりの高値から約20%下落している。
豪リブキン証券の投資アナリスト、ウィリアム・オラフリン氏は「原油価格は下落を続けており、(10月の)高値から20%下げたため、正式に弱気相場入りした」と述べた。
ロイターのテクニカル・コモディティー・アナリスト、ワン・タオ氏はこの日、「北海ブレントは1バレル当たり68.59─69.69ドルのレンジまで下落を続ける可能性がある」と予想した。そうなれば4月以来初めて70ドルを割れることになる。
アナリストらは、米国によるイランの原油部門などを対象とした制裁の再開にかかわらず供給が増えていることや、景気減速を巡る懸念が相場の主な下押し圧力になっていると指摘する。
バーンスタイン・エナジーのアナリストらは、「石油輸出国機構(OPEC)の輸出増に伴い在庫が引き続き積み上げられており、原油価格の下押し圧力になっている」と分析。「世界経済の減速は原油にとって引き続き主要な下方リスクだ」と付け加えた。