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カナダ、新貿易協定の文言変更求める米国に反発=関係筋
11月8日、9月末に再交渉が妥結した新協定「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」を巡り、合意文書の変更を試みる米国にカナダが抵抗していることが、事情に詳しいカナダの関係筋の話で明らかになった。写真はメキシコ、カナダ、アメリカ合衆国の国旗。デトロイトで8月に撮影(2018年 ロイター/Rebecca Cook)
[オタワ 8日 ロイター] - 9月末に再交渉が妥結した新協定「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」を巡り、合意文書の変更を試みる米国にカナダが抵抗していることが、事情に詳しいカナダの関係筋の話で明らかになった。閣僚レベルで決着する必要があるかもしれないという。
同筋は匿名を条件に「(米国側)が提案している内容の一部は合意されたものと全く違う」と指摘。ただ、カナダ政府はこの問題がUSMCAに関する合意そのものを台無しにするとは感じていないという。
13カ月間に及んだ北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が妥結に至ったことを受けて、当局者らは現在、合意文書の文言について微調整を行っている。
前出の関係筋は「さまざまな事柄の解釈に関して協議している」と述べた。
米通商代表部(USTR)からコメントは得られていない。
カナダのフリーランド外相の報道官は「原則合意した後に全当事国が文書の正確性を確保するために取り組むのは普通のことだ」と述べた。
カナダはUSMCAの一環として、ブリティッシュコロンビア州が小売店に同州産のワインの販売しか認めていない慣行を撤廃することで合意。関係筋によると、米国はこの合意の適用範囲をオンタリオ、ケベック両州のワイン販売に広げようとしているという。また、米国産乳製品へのカナダ市場の開放拡大に関する合意についても詳細を巡り意見が対立しているという。
同筋は、貿易交渉において現在のような段階で当時国が「文書に関して要求をやや強める」のは異例なことではないと語った。