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米、メキシコ国境沿いに5200人強の米兵派遣 移民集団対策を強化
10月29日、米政府はメキシコ国境沿いの警備を補強するため、米軍の実戦部隊5200人強を派遣すると発表した。写真はグアテマラとメキシコ国境の川を渡る集団(2018年 ロイター/CARLOS GARCIA RAWLINS)
[ワシントン 29日 ロイター] - 米政府はメキシコ国境沿いの警備を補強するため、米軍の実戦部隊5200人強を派遣すると発表した。トランプ大統領は不法移民問題を11月6日の中間選挙の主要争点に掲げており、支持層に対策強化をアピールする狙いがあるとみられる。
メキシコ国境に派遣する兵士は、これまで米当局者らが予想していた800─1000人を大幅に上回り、イラク駐留の米軍部隊に匹敵する規模となる。中米から米国入りを目指して北上している移民集団(キャラバン)の阻止を目指す姿勢が鮮明となった。
米北方軍のオショーネシー司令官は、「大統領は国境警備が国家安全保障の問題であることを明確にしてきた」と強調。
司令官は派遣部隊の一部は武装することになると明かしたが、武装が必要となる兵士の詳細は不明。米当局者らはこれまで、軍部隊は直接国境警備には当たらず、テントやバリケードの設営など後方支援を担うと説明していた。
トランプ大統領は29日、ツイッターで、米軍が移民集団を待ち受けることになると投稿し、軍部隊が移民阻止で直接的な役割を果たす可能性を示唆した。
米税関・国境警備局の幹部、ケビン・マクアリーナン氏によると、米国入りを目指してメキシコ南部を約3500人の移民集団が北上しているほか、グアテマラとメキシコの国境沿いには約3000人の集団が移動しているという。
トランプ政権の4月の要請を受け、メキシコとの国境沿いでは現在2100人の州兵が警備に当たっている。今回はこれに増派する形となる。州兵は主に非常勤兵士から成り立っており、これまでは州兵が移民阻止のために動員されていた。
当局者らによると、実戦部隊を派遣することで国防総省は従来よりも素早い部隊の動員が可能になるという。
*内容を追加しました。