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イタリア、ユーロ圏加盟維持にコミット=副首相
10月21日、イタリアのディマイオ副首相(写真)は、同国はユーロ圏の加盟維持にコミットしていると発言した。副首相は連立政権の一角を構成する「五つ星運動」の党首を務めている。ローマで撮影(2018年 ロイター/MAX ROSSI)
[ミラノ 21日 ロイター] - イタリアのディマイオ副首相は21日、同国はユーロ圏の加盟維持にコミットしていると発言した。副首相は連立政権の一角を構成する「五つ星運動」の党首を務めている。
イタリアでは財政赤字拡大を盛り込んだ2019年予算案の発表後に国債市場が下落し、イタリア国債とドイツ連邦債の利回りスプレッドは5年半ぶり高水準の3.4%ポイントに拡大した。
副首相は国営イタリア放送協会(RAI)に「欧州中央銀行(ECB)および市場、すなわち投資家との会話から、イタリア政府はユーロ圏または欧州連合(EU)からの離脱を望んでいるのではないかとの懸念が(債券利回りスプレッド)急上昇につながったと理解している」と説明。その上で「政府としても政党としても(欧州離脱の)プランBはなく、欧州を変革するというプランAしかないことをここでも他の機会でも繰り返したい」と述べた。
「私がこの運動を率い、政府の閣僚である限り、イタリアがユーロ圏および欧州に残留することを常に保証する」とも述べた。
関係筋によると、イタリアのトリア経済・財務相とコンテ首相が20日の閣議で19年財政赤字目標の引き下げを主張したが、説得できなかったという。
ディマイオ副首相はまた、欧州委員会に22日に送る書簡を用意していることを明らかにし、イタリア政府の立場を説明することで「長期の協議を経て委員会がイタリアの目標を共有するようになることを望む」と述べた。
欧州委は前週イタリア政府に対し、2019年予算案はEU財政規律への「前例のない」違反だとの見解を通達した。