ニュース速報

ワールド

米議会選挙、資金調達額が最高記録更新の勢い

2018年10月17日(水)15時27分

 10月16日、米中間選挙に向けて上下両院の議員候補が調達する選挙資金の総額が過去最高を更新するペースで膨らんでいることが、連邦選挙委員会(FEC)のデータに基づくロイターの分析で明らかになった。写真はペンシルベニアで3月撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク/ワシントン 16日 ロイター] - 米中間選挙に向けて上下両院の議員候補が調達する選挙資金の総額が過去最高を更新するペースで膨らんでいることが、連邦選挙委員会(FEC)のデータに基づくロイターの分析で明らかになった。共和、民主のどちらかの党に属する少なくとも5人の候補が単独で集めた資金が個人の記録を塗り替えていることが一因だ。

下院議員候補は2017年1月から今年9月末までに計12億ドルの資金を集めた。2010年の選挙を控えた同期間に樹立したインフレ調整後の過去最高額である10億ドルを上回っている。

上院議員候補がこれまで調達した資金は9億5000万ドル超と、2010年の同期間の調達額である8億4400万ドルを上回った。

記録的な選挙資金は11月6日の選挙に向けた共和、民主両党間の激しい争いを浮き彫りにしている。民主党は下院の過半数奪還に向けて23議席上積みすることを目指しており、上院では2議席上積みして過半数を奪いたい考え。対する共和党は過半数を死守する構えだ。

選挙資金の調達額では、民主が共和を上回っている。民主の上院議員候補は5億5100万ドル以上を調達しており、共和は3億6800万ドル以上となっている。下院では、民主候補は6億8000万ドル以上を集めており、共和は5億4000万ドル以上。

ただ、選挙運動資金協会(CFI)のマイケル・マルビン氏は、民主は予備選の候補者数が多いために選挙資金の総額が膨らんだ可能性があり、「民主が圧倒的に有利な立場にあるとはみていない」と述べた。

個人が単独で集めた選挙資金の記録を塗り替えたのは上院では民主党のベト・オルーク現下院議員のみで、集めた資金は6300万ドル近くと、2006年にヒラリー・クリントン上院議員(当時)が打ち立てた過去最高記録の約6100万ドル(インフレ調整後)を上回った。

下院では4人の議員候補が記録を塗り替えており、共和党はデビン・ヌネス議員など3人、民主党はコナー・ラム議員の1人だった。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン大統領、16年ぶりにスリランカ訪問 「関係強

ワールド

イランとパキスタン、国連安保理にイスラエルに対する

ワールド

ロシア、国防次官を収賄容疑で拘束 ショイグ国防相の

ワールド

インドネシア中銀、予想外の利上げ 通貨支援へ「先を
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中