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為替について米財務長官と具体的な議論ない=麻生財務相
10月16日、麻生太郎財務相(写真)は閣議後会見で、ムニューシン米財務長官が日米通商交渉で為替条項の導入に意欲を示した点について、為替について現時点で具体的な議論はなく、今後も「基本的に為替の話を通商に入れることはない」と述べ、為替と通商の一体協議に否定的見解を示した。写真は都内で3月撮影(2018年 ロイター/Stringer)
[東京 16日 ロイター] - 麻生太郎財務相は16日の閣議後会見で、ムニューシン米財務長官が日米通商交渉で為替条項の導入に意欲を示した点について、為替について現時点で具体的な議論はなく、今後も「基本的に為替の話を通商に入れることはない」と述べ、為替と通商の一体協議に否定的見解を示した。
麻生財務相はムニューシン氏の発言について「報道があったのは知っている」が、為替について日米財務相間で「具体的な対話や議論が行われている事実はない」と述べた。「ムニューシン長官との間の話の具体的内容を話すことはない」ともコメントした。
その上で、「為替については2017年2月の日米首脳会談で、日米財務相間で緊密な議論を行っていくことで合意されており、以降、トランプ米大統領の口から為替の話は出ていない」と強調した。
米財務長官発言の真意について、「米議会対策上(通商に)為替の話を入れておくのが有意義であろうことはわかるが、現実問題、通商問題に為替の話を入れることは基本的にない」と繰り返した。
安倍晋三首相が15日あらためて表明した2019年10月の消費税率引き上げについては、麻生氏は「上げる状況が整ってきている」「今のような経済状況なら、予定通り上げさせてもらいたい」と繰り返した。リーマンショック級の出来事が起こる可能性はゼロではないとしつつ「起きることは予想しがたい」と指摘。今回の株価下落は、下落率としてはブラックマンデーなどと比較して小さいことを強調した。
井上貴博衆院議員を大臣補佐官に任命することも併せて発表した。
(竹本能文※)