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北朝鮮に真の非核化意志あれば、支援可能=マクロン仏大統領

2018年10月16日(火)08時28分

10月15日、マクロン仏大統領(写真)は、フランスに北朝鮮の非核化を支援する用意はあるものの、北朝鮮はまず詳細なコミットメントおよび核兵器や弾道ミサイルなどを廃棄する真の意向を示すべきだとの見解を明らかにした。パリのエリゼ宮で代表撮影(2018年 ロイター/Philippe Wojazer)

[パリ 15日 ロイター] - マクロン仏大統領は15日、フランスに北朝鮮の非核化を支援する用意はあるものの、北朝鮮はまず詳細なコミットメントおよび核兵器や弾道ミサイルなどを廃棄する真の意向を示すべきだとの見解を明らかにした。

国連安全保障理事会の常任理事国であるフランスは、北朝鮮・韓国・米国間で行われている北朝鮮の非核化協議に直接は参加していない。ただ外交担当者の間では、核保有国であるフランスのノウハウは核弾頭の廃棄や核物質の受け取りにおいて重要な役割を果たせるとみられている。

韓国の文在寅大統領と会見したマクロン大統領は、記者団に対し「北朝鮮から、核兵器や弾道ミサイル計画の中止に取り組む真の意向を表す詳細なコミットメントが示されるのを待っている」と表明。「交渉過程が開始すれば、フランスは専門知識を生かして積極的役割を務める用意がある」と述べた。

6月にシンガポールで行われた米朝首脳会議では非核化に向けた協力で合意に達したが、これ以降協議はあまり進展しておらず、北朝鮮は核リストの申告や廃棄に向けた具体的なスケジュールでの合意を拒否している。

この中で、マクロン大統領は「わが国は核に関する科学、技術、運用面での専門知識を保有しており、非核化という観点において非常に有用なものだ。関連性があることが分かれば、利用を可能にしたいと考えている」と話した。

文大統領は仏フィガロ紙とのインタビューで、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は誠実であり核兵器の廃棄を本気で目指しているとし、国際社会はそれに報いるべきだとの見解を示した。[nL3N1WU0QW]

マクロン大統領は、安保理決議は引き続き有効であるべきだと述べ、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(complete, verifiable and irreversible denuclearization、CVID)プロセスのみにより進展するべきだと主張した。

ロイター
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