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英国、合意ないEU離脱に対応可能=ハモンド財務相
10月1日、英国のハモンド財務相は欧州連合(EU)からの離脱を巡り、英国は合意のないままの離脱に財政的に対応が可能だと述べた。9月撮影(2018年 ロイター/Toby Melville)
[英バーミンガム 1日 ロイター] - 英国のハモンド財務相は1日、欧州連合(EU)からの離脱を巡り、英国は合意のないままの離脱に財政的に対応が可能だと述べた。その上で、EUは合意に至ることを望んでいるとの考えを示した。
ハモンド財務相はスカイニュースに対し、「残念ながらEUと合意せずに離脱した場合でも、英経済を支えるための財政的な能力がある」と述べた。
ただ先行き不透明感は既に経済に悪影響を与えており、EUとの合意確保に向けて今後数週間が非常に重要となる、と語った。
財務相はBBCテレビに対し「(EUの)ムードは明らかに、英国と合意したいというものだ。英国のEU離脱による混乱を最小限に抑え、われわれとの関係を継続し、将来的に円滑な貿易パートナーシップを築きたいと考えている」と述べた。
財務相はその上で、多くの企業は投資計画を決定する前に離脱交渉の結果を見極めたい考えだ、と指摘した。
ハモンド財務相は1日に行う与党保守党の党大会での講演で、企業が引き続き党の経済計画の中心にあると強調する予定。
また財務相は、英首相の公式別荘「チェッカーズ」でまとめられたEU離脱計画について「中間の解決策を提示している。両方のモデルのベストの部分を取り入れ、英国民投票で委任された権限を行使すると同時に英国の雇用と企業を保護する道を提案している」とスカイニュースに述べた。
一方で、世論調査では、英国民の最大の懸念はEU離脱よりも国民保健サービス(NHS)であることが示唆されている。ハモンド財務相は、NHSの拡充に向けて国民は税支出を増やす必要があるとの考えを示した。
財務相は「(メイ)首相は、高齢化社会へのNHSの支援拡大を望むのであれば、当然ながら税負担の増加を受け入れる必要があるということを明確に示した」と述べた。