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米政府、トルコの報復関税を批判 米国人牧師解放でも関税緩和せず

2018年08月16日(木)06時47分

 8月15日、米ホワイトハウスは、トルコ政府が米輸入品に報復関税を課す方針を打ち出したことを批判した(2018年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 15日 ロイター] - 米ホワイトハウスは15日、トルコ政府が米輸入品に報復関税を課す方針を打ち出したことについて「誤った方向に向けた措置」として批判した。トルコによる米国人牧師拘束やその他の外交問題を背景に、両国の関係は悪化。

トルコ政府はこの日、乗用車やアルコール、たばこなど一部の米国製品に対する関税を2倍に引き上げた。トランプ大統領が前週、トルコから輸入するアルミニウムと鉄鋼の関税を引き上げることを承認したと発表したことを受けた動き。

サンダース報道官は記者団に対し「トルコが関税措置を導入したことは実に遺憾であり、間違った方向に向けたステップだ。米国がトルコに課した関税は国家安全保障上の利益を踏まえた決定だったが、トルコの措置は報復に過ぎない」と語った。

その上で、米政府はトルコの経済情勢とリラ相場の動向を注視しているとした。また、トルコが直面する問題は長期トレンドの一環であり、米国の講じた措置によるものではないと強調した。

サンダース報道官はまた、トルコが身柄を拘束している米国人牧師のアンドリュー・ブランソン氏を解放したとしても、米国の関税措置の緩和にはつながらないと言明。ただ制裁措置の緩和にはつながる可能性があるとの認識を示した。

同報道官は「ブランソン氏が解放されても関税措置は解除されない。関税措置は国家安全保障に絡んでいる。ただ制裁措置はブランソン氏を含む、米国が不当に身柄を拘束されていると認識する人々の解放に関連して導入されており、(解放された時点で)解除を検討する」と述べた。

*内容を追加します。

ロイター
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