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目先の金利変更見込まず、インフレ加速になお時間=豪中銀四半期報告
8月10日、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は四半期金融政策報告で、今年と来年について堅調な経済成長を予測した一方で、インフレ率が目標レンジの中間点に達するまでにはなお時間がかかるとし、目先に金利を変更する強い根拠はないとの認識を示した。写真はシドニーの同行本店前で2014年2月撮影(2018年 ロイター/Jason Reed)。
[シドニー 10日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、豪中央銀行)は10日発表した四半期金融政策報告で、今年と来年について堅調な経済成長を予測した一方で、インフレ率が目標レンジの中間点に達するまでにはなお時間がかかるとし、目先に金利を変更する強い根拠はないとの認識を示した。
RBAは成長率について、2018年と19年は3.25%と予想。20年は3%へとやや鈍化すると見込んだ。経済見通しは前回5月の四半期報告時から大筋で変わっていないが、短期的なインフレ予想についてはやや引き下げた。
基調インフレについては18年末までに1.75%へ鈍化すると予想。前回予想の2%から下方修正した。電気や教育など、政府の管理価格の引き下げによる一時的な影響だという。
コアインフレ率は緩やかに上昇し、20年末までに2.25%に達すると見込んだ。これは目標レンジの2―3%をなお下回る水準。
18年の失業率は5.5%前後で推移し、19年半ばまでに5.25%へ低下する見通し。完全雇用とみなす5%には20年末まで低下しないという。
フィリップ・ロウ総裁は「当面、キャッシュレートを現在の1.50%へ据え置くことにより、落ち着いた金融政策が安定性と信頼感を押し上げ、失業率やインフレにおける段階的な進展が支援されると考える」と言明。「改善が徐々に進んでいることを踏まえ、理事会はキャッシュレートの調整が近い将来必要になるとの強い見解を有していない」と述べた。
*内容を追加しました。