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難民対策で伊独が対立、コンテ首相「EU合意案取り下げ」

2018年06月22日(金)15時37分

 6月21日、イタリアのコンテ首相(左)は、難民対策を巡る欧州連合(EU)の合意案でドイツのメルケル首相(右)と意見が対立し、同案が取り下げられたことを明らかにした。写真はベルリンで18日撮影(2018年 ロイター/HANNIBAL HANSCHKE)

[ブリュッセル/ローマ 21日 ロイター] - イタリアのコンテ首相は21日、難民対策を巡る欧州連合(EU)の合意案でドイツのメルケル首相と意見が対立し、同案が取り下げられたことを明らかにした。

EUは24日に10カ国の首脳による緊急会議を開き、難民問題を協議する予定で、独仏は同会合での合意内容を来週末のEU首脳会議で承認することを目指している。

合意案には、メルケル首相が連立を組むキリスト教社会同盟(CSU)の党首による難民流入抑制策を阻止するために必要な条項も含まれていた。

CSU党首のゼーホーファー内相は、28─29日のEU首脳会議で全加盟国がより公平な難民受け入れで合意しなければ、他のEU加盟国で登録した難民申請者をドイツが受け入れることを拒否する措置を導入する構えを示している。

これに対しメルケル氏は、EU域内の国境で入国審査が必要になるため、これまでの欧州統合の流れに逆行するとして反対の立場だ。

イタリアのコンテ首相は、難民申請者を最初の申請国に送還することを定めた条項に反発し、この条項が修正されなければ24日の非公式会合を欠席するとしていた。

コンテ氏は21日にメルケル首相と協議し、「メルケル氏は『誤解』があったと説明した。昨日公表された草案は棚上げされる」とフェイスブックに投稿した。24日の会合に出席することも確認した。

ドイツ政府関係筋は「イタリアと建設的な協議を行っている。24日の会合は予備的なものにすぎない」と述べた。

こうした中、ハンガリーのオルバン首相は21日、ポーランド、チェコ、スロバキアとの首脳会議を開き、4カ国が24日の非公式会合に出席しないことで一致したと明らかにした。

ロイター
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