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ハモンド英財務相が恒例スピーチ、「ブレグジットの敵ではない」
6月21日、ハモンド英財務相は、マンションハウス(ロンドン市長公邸)で毎年の恒例のスピーチを行い、英財務省は「ブレグジットの敵」ではないと述べた上で、財務省は離脱後もEUとの密接な関係を維持することによって英国に繁栄をもたらそうとしていると強調した。スピーチする同財務相。ロンドンで撮影(2018年 ロイター/Henry Nicholls)
[ロンドン 21日 ロイター] - ハモンド英財務相は21日、マンションハウス(ロンドン市長公邸)で毎年の恒例のスピーチを行い、来年3月に予定されている英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)について、英財務省は「ブレグジットの敵」ではないと述べた上で、財務省は離脱後もEUとの密接な関係を維持することによって英国に繁栄をもたらそうとしていると強調した。
ハモンド財務相はメイ政権の閣僚の中で最も親EU派とみられており、ジョンソン外相は今月、財務省を「残留派の中核」だと批判している。
財務相は、ブレグジット後も既存のビジネス・通商関係を維持するとともに、金融サービス分野でEU外諸国と新たな合意を目指すことが最優先課題だと主張。「こうした方針は財務省を『ブレグジットの敵』にするものではない。それどころか、離脱後もEUと密接に協調し、通商を行うことで、英国民に繁栄をもらたそうとしている」と指摘した。
ハモンド財務相は、自身が3月に打ち出したブレグジット後の金融サービスのあり方に関するモデルを擁護。財務相案は、英国とEUがともに国際基準に沿った規制を維持することを条件に、金融サービスのクロスボーダー取引を容認するというもの。これには双方の規制当局間の緊密な協力が不可欠になるが、現実的ではないとの声も上がっている。
マンションハウスではカーニー英中銀総裁もスピーチし、規制当局の協力は「実現可能で、英国と欧州、世界の利益にかなう」と述べた。