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フィリピン中銀、6週間で2回目の利上げ 政策金利3.50%に
6月20日、フィリピン中央銀行は政策金利の翌日物借入金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ3.50%とした。利上げはこの6週間で2回目。写真は同中銀のエスペニリャ総裁。2017年10月撮影(2018年 ロイター/Dondi Tawatao)
[マニラ 20日 ロイター] - フィリピン中央銀行は20日、政策金利の翌日物借入金利
ロイター調査では、アナリスト12人のうち7人が利上げを予想。残りは金利据え置きを見込んでいた。
中銀は声明で「物価・金融安定目標を達成するため、必要ならば一段の政策行動を取る用意がある」とした。
中銀のエスペニリャ総裁は記者会見で、政策委員会の決定について、インフレ期待が大きく高まるのを避けるためと説明。5月の消費者物価指数(CPI)上昇率は5年ぶりの高水準だった。
中銀はインフレ率について、今年の平均予測を従来の4.6%から4.5%に引き下げた。来年の平均予測についても3.4%から3.3%に下げた。
中銀は今年のインフレ目標を2─4%としている。
ペソ
フィリピンは、他のアジア諸国と同様、対外収支が赤字。米利上げへの追随を迫られている。
経常収支が黒字で、インフレも抑制されているタイでは、この日、中銀が政策金利を据え置いた。
アジアでは、フィリピン中銀に加え、インドネシア中銀も2会合連続で利上げを決めている。
フィリピン中銀のギニグンド副総裁は、インフレが第3・四半期にピークに達する可能性が高いと指摘。これを受け、一部のアナリストは年内の金利据え置きを予想している。
HSBCのエコノミスト、Noelan Arbis氏は「今日の利上げ後のフィリピン中銀のトーンは中立的だった」と指摘。「インフレ圧力が引き続き緩和すれば、年内の追加利上げはないだろう」と述べた。
一方、ノムラは、8月の次回会合で25bpの追加利上げがあるとの予想を維持した。
*内容を追加しました。