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スペイン首相の不信任決議案、小規模政党の票が鍵
5月30日、6月1日に採決される見通しのスペインのラホイ首相の不信任決議案は、新興中道右派「シウダダノス(市民党)」が支持しない方針を示したことから、可決には小規模政党の支持が得られるかどうかが鍵となる。議会で質問に答える同首相。マドリードで撮影(2018年 ロイター/Juan Medina)
[マドリード 30日 ロイター] - 6月1日に採決される見通しのスペインのラホイ首相の不信任決議案は、新興中道右派「シウダダノス(市民党)」が支持しない方針を示したことから、可決には小規模政党の支持が得られるかどうかが鍵となる。
最大野党の社会労働党は、与党・国民党議員に絡む汚職容疑を受け、首相に対する不信任案を提出している。
シウダダノスのリベラ党首は30日、ラジオ番組のインタビューで、不信任決議案を支持しないと表明。一方で、ラホイ氏に代わる独自の首相候補を擁立し、早期選挙を視野に新たな不信任決議案を提出することには前向きであると述べた。
ラホイ首相は早期選挙を行わず、4年の任期を全うする考えを示している。ただ、野党側は、不信任決議案が否決されたとしても引き続きラホイ首相に退陣を迫るとみられる。
不信任決議案の可決には、下院の過半数に相当する176票が必要だが、社会労働党の現有議席は84議席にとどまる。
左派「ポデモス」(67議席)は決議案支持を表明しているが、可決に向けた票数はなお足りない。
社会労働党は、小規模地域政党の支持獲得に向けた模索が必要となる。
バスク民族主義党は不信任決議案を支持するかどうかに関して31日に協議すると明らかにした。