ニュース速報

ワールド

イタリア連立協議難航、ベルルスコーニ氏は五つ星運動との連携否定

2018年04月23日(月)14時28分

 4月20日、イタリアで中道右派連合のひとつ「フォルツァ・イタリア」を率いるベルルスコーニ元首相は、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」をイタリアにとり危険だと批判し、同党との連携を否定した。写真は12日にクイリナーレ宮殿で演説する同元首相(2018年 ロイター/Max Rossi)

[ローマ 20日 ロイター] - イタリアで新政権発足に向けた各政党間の協議が難航している。中道右派連合のひとつ「フォルツァ・イタリア」を率いるベルルスコーニ元首相は20日、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」をイタリアにとり危険だと批判し、同党との連携を否定した。

3月の総選挙では、中道右派連合が第1勢力になった。一方、五つ星運動は単独で最多議席を獲得した。ただ、どの陣営も過半数は獲得できず、多数派形成のための調整が進められている。

五つ星運動は、中道右派連合の「同盟」との連携に前向きだが、ベルルスコーニ氏との協力は否定している。

ベルルスコーニ氏は一時、五つ星運動と協力することに何も問題はないと述べていたが、この日「五つ星運動はイタリアにとり危険だ。民主主義のための政党ではない。失業者のための政党だ」と批判。中道右派連合は、中道左派の民主党(PD)との連携を再検討すべきだと語った。

一方、同盟のサルビーニ書記長は、ベルルスコーニ氏へのいら立ちをみせ、民主党との協力も否定した。

サルビーニ氏は「きのうまで(中道右派連合は)結束していた」と述べ、ベルルスコーニ氏を念頭に「仮に誰かが侮辱的な言動で(連合から)離脱して左派の方に向くのであれば、それはその人だけの選択だ」と語った。その上で、民主党に協力を求めることはないと断言した。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

バイデン氏、半導体大手マイクロンへの補助金発表 最

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中