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豪就業者数、3月は予想下回る増加 2月改定で過去最長連続増が終了
4月19日、オーストラリア連邦統計局が発表した3月の雇用統計では、就業者の増加数が4900人にとどまり、市場予想の2万1000人を大幅に下回った。写真はシドニーにある通信会社で昨年8月撮影(2018年 ロイター/Tom Westbrook)
[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア連邦統計局が発表した3月の雇用統計では、就業者の増加数が4900人にとどまり、市場予想の2万1000人を大幅に下回った。
また2月の就業者数は6300人減少と、当初発表の1万7500人増加から改定された。これにより、就業者数連続増加の過去最長記録が途切れることとなった。2月も増加していれば連続増加期間は17カ月となっていた。
2月の改定は主にフルタイム就業者数の改定によるもの。当初発表では6万4900人の大幅増とされていたが、2万0100人増加に改定された。
3月のフルタイム就業者数は1万9900人減少となった。
ただ雇用の伸びは年率で3.0%と、米国の2倍となった。
3月の失業率は5.5%で、予想と一致した。2月の失業率は5.5%に下方改定された。失業率は過去11カ月間、5.4─5.6%で推移している。
3月の労働参加率は65.5%に小幅低下した。予想は65.7%だった。
力強い雇用は豪経済の中で最も明るい要素の一つとなっていたことから、きょう発表された軟調な豪雇用統計はオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)にとって不安材料となる可能性がある。
雇用統計を受け、投資家が見込む利上げの可能性はさらに低下し、金利先物<0#YIB:>が織り込む12月までの利上げ確率は22%となっている。
また豪ドル
CBAのシニアエコノミスト、ガレス・エアド氏は、過去にみられたような賃金の伸びを再び確認するには失業率がかなり低下する必要があるとの見方を示した。金融政策を引き締める前に賃金の伸びが維持されていることが明確になる必要があるとし、「RBAが今後1年間にキャッシュレートを引き上げる可能性は低いかもしれない」と述べた。