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クオールズFRB副議長、議会証言で流動性基準の緩和など提案へ
4月17日、米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長(金融規制担当)は議会証言で、銀行のストレステスト(健全性審査)に業界の意見をより反映させたい意向を伝えるとともに、国際展開していない大手行の流動性基準の緩和を提案する。写真はワシントンで2月撮影(2018年 ロイター/Aaron Bernstein)
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長(金融規制担当)は17日の議会証言で、銀行のストレステスト(健全性審査)に業界の意見をより反映させたい意向を伝えるとともに、国際展開していない大手行の流動性基準の緩和を提案する。
クオールズ氏は、危機後に導入された金融規制の緩和を通じて景気促進を目指すトランプ大統領の政策で重要な役割を担う。同氏の提案は民主党議員らからの反発に直面する見通しだ。
クオールズ氏は17日に下院金融サービス委員会で、19日には上院銀行委員会で証言する予定。議会は同氏の昨年10月の就任後初めて質疑の機会を得る。
ただFRBはパウエル議長の下で政治的な摩擦を避けたい考えで、クオールズ氏は慎重な姿勢で証言に臨むとみられる。
16日に提出された証言原稿によると、同氏は金融システムの安全性向上につながった危機後の重要な改革を維持する必要性を強調する一方、新たなリスクをもたらすことなく簡略化できるものもあると主張する。
クオールズ氏は「金融システムの安全性と健全性について一般の強い関心があるのと同様に金融システムの効率性にも一般の強い関心があることにわれわれは留意している」と述べる。
また十分な透明性が欠如しているとの指摘のあるストレステストに関して、一般の意見を反映させるべきだとの見解を示す。
金融機関の規模やリスクの度合いに応じて規則を調整する取り組みの一環として、国際的な事業展開を行っていない大手行の流動性基準を緩和することも提案する。