ニュース速報

ワールド

EU、対イラン新制裁で合意に至らず 核合意巡る期限迫る

2018年04月17日(火)11時16分

 4月16日、欧州連合(EU)は、ルクセンブルクで開いた外相理事会で、弾道ミサイル開発やシリアのアサド政権への支援を巡る新たな対イラン制裁を協議したが、イタリアの反対で合意には至らなかった。写真は理事会に出席した各国外相など。ルクセンブルクで撮影(2018年 ロイター/Eric Vidal)

[ルクセンブルク 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)は16日、ルクセンブルクで開いた外相理事会で、弾道ミサイル開発やシリアのアサド政権への支援を巡る新たな対イラン制裁を協議したが、イタリアの反対で合意には至らなかった。

トランプ米大統領は2015年にイランと欧米など6カ国が結んだ核合意について、5月12日までに欠陥を「修正」するよう欧州の当事国に求めているが、一部のEU外交官は外相理事会の結果を受け、EUはこの期限までに新制裁について合意できない可能性があると指摘した。

トランプ大統領は核合意について批判を繰り返しており、離脱も辞さない構えを見せている。

英独仏はトランプ氏の核合意やイランに対する批判を受け、シリアのアサド大統領のために戦うイランの「民兵組織や司令官」を対象にした制裁を提案。トランプ大統領に核合意からの離脱を思いとどまらせる狙いがあった。ただ、イタリアがこの案に反対したほか、オーストリアもイタリアに同調した。

イタリアは会合で、弾道ミサイル開発や周辺地域での活動を巡りイランに制裁を科しても、トランプ大統領による核合意破棄を阻止することにはならないと主張した。

ただ、EUは総意として核合意を堅持したい意向であるため、外相らは今後も取り組みを続けることで一致した。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中