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EU、離脱後の関係巡る英政府の構想は「えり好み」と否定的
2月22日、関係筋によると、欧州連合(EU)はEU離脱後の関係を巡る英政府の構想に否定的な考えを示している。写真はEU離脱反対派が振る英国旗とEU旗。ロンドンの議事堂前で1月撮影(2018年 ロイター/Toby Melville)
[ブリュッセル 22日 ロイター] - 関係筋によると、欧州連合(EU)はEU離脱後の関係を巡る英政府の構想に否定的な考えを示している。
EUはかねてより英国に対し、2019年3月の離脱後のEUとの関係について具体的な提案を示すよう求めているが、英政府は強硬派と穏健派の間で意見が分かれ、EU単一市場や関税同盟、欧州司法裁判所の管轄からの離脱という、当初の立場以外には何も示していない。
メイ英政権は22日、EU離脱後のEUとの関係のあり方を巡り、政府の立場を決めるための閣議を行った。首相は閣議を受け、3月にEUとの正式な通商協議に入る前に、英政府の交渉方針を公表するとみられる。
英政府が示しているのは「管理された離脱」構想。EU離脱後もEUルールを維持する分野、離脱後に若干変更する分野、離脱後に完全に変更する分野という3種類のアプローチを検討している。
しかし、離脱交渉におけるEUの立場を示す文書やブリュッセル周辺の関係者の発言を踏まえると、英国以外のEU加盟27カ国は英政府の構想を受け入れがたい様子だ。
あるEU当局者は22日、英政府の構想は「えり好みであり、受け入れられるとは思わない」と発言。
別のEU外交官は「英国との交渉において、3種類のアプローチはEUの念頭にない。英政府の構想はその多くが一貫していないため、いずれも理解できない」と述べた。
EU側は、英国が離脱後もEUの単一市場あるいは関税同盟へのアクセスだけを維持することは認めないとの立場を崩していない。