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フィリピン経済、17年は6.7%成長 第4四半期は市場予想を小幅下回る

2018年01月23日(火)16時40分

 1月23日、フィリピン統計局が発表した統計によると、同国の2017年の国内総生産(GDP)は好調な内需と政府の景気刺激策に支えられ、前年比6.7%と力強い成長を維持した。 写真はフィリピンペソ。昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[マニラ 23日 ロイター] - フィリピン統計局が23日発表した統計によると、同国の2017年の国内総生産(GDP)は好調な内需と政府の景気刺激策に支えられ、前年比6.7%と力強い成長を維持した。

第4・四半期は年率6.6%の成長。市場予想(6.7%増)をわずかに下回ったが、市場では景気拡大を背景に利上げ期待が続いている。GDPは76四半期連続の増加となった。

同10月―12月期は、鉱工業生産とサービス部門、農業部門が好調だった。前期比(季節調整後)では1.5%増で、市場予想(1.8%増)を下回った。一方、第3・四半期の成長率は前年比6.9%増から同7.0%増に上方改定された。

ドゥテルテ政権によるインフラ支出の増加により、フィリピンの経済成長率は2018年も堅調な勢いが続くとみられている。

HSBCはリサーチノートで「政府支出が(2017年の)経済成長に大きく寄与した。政府支出が続くとしたら、これまでの支出抑制にようやく歯止めがかかることが示唆され、大きな進展となる」との見方を示した。

ペルニヤ国家経済開発長官は記者会見で「フィリピン経済の強さが続いていることは確実であり、一段の成長余地がある」と述べた。

政府のインフラ整備推進により、昨年の資本財輸入が急増し、貿易赤字が拡大。これにより、2018年も経常赤字の拡大が続くとの懸念がペソ安につながっている。

キャピタル・エコノミクスはリサーチノートで「資本財需要により、輸入の伸びは2桁増を維持する見通しだ。結果的に、純貿易が成長を一段とけん引していくだろう」とした。

ペソ安見通しに加え、増税や原油高、食料価格の上昇などによるインフレ率の拡大を背景に中銀が年内に3年超ぶりとなる利上げに踏み切るとの見方も強まっている。

セキュリティー・バンク(マニラ)のエコノミストは「中銀はGDPよりもインフレ率を重視している。つまり中銀に対する利上げ圧力はくすぶっているということだ。インフレ率が目標レンジの上限近辺で推移すればなおさら」と述べた。

ロイター
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