ニュース速報

ワールド

アイフォーンロック解除、アップルが政府委員会設置を提案

2016年02月23日(火)15時44分

 2月22日、米アップルがアイフォーンのロック解除問題で、政府委員会の設置を提案した。写真はアップルのロゴマーク。ニューヨークで21日撮影(2016年 ロイター/Carlo Allegri)

[22日 ロイター] - 米アップルは、銃乱射事件の容疑者が持っていたiPhone(アイフォーン)5cのロック解除に向け米政府に協力するよう連邦裁判所に求められていることについて、国家安全保障と個人の自由などについて討議する政府委員会を設置することを提案した。

アップルは自社のウェブサイトに掲載した文書で、「アップルはこうした取り組みに喜んで協力する」とした。

ただ、政府がロック解除の要請を取り下げることが一番望ましいとの立場を表明。問題となっている端末のバックアップ情報など、提供可能な情報はすべて提供したとし、政府はわれわれが保有していない情報の提供を求めているとした。

アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は22日朝、従業員に宛てた電子メールのなかで、ロック解除要請拒否を貫く姿勢を強調。「これは電話1台や捜査1案件に限った話ではない」とした上で「法律を順守する何億人もの市民の情報セキュリティが犯されようとしており、公民権の侵害につながるような危険な前例を作りかねない」と述べた。

カリフォルニア州サンバーナディーノの福祉施設で昨年発生した銃乱射事件では14人が死亡し、22人が負傷した。米連邦捜査局(FBI)はサイード・ファルーク容疑者が保有していたアイフォーンのロックを解除するようアップルに要請しているが、アップルはこれを拒否している。

FBIのジェームズ・コミー長官は、ブログサイト「ローフェア」に21日夜掲載された文章のなかで、法的前例を新たに作り出すことではなく「犠牲者および正義」について議論していると指摘。「14人が殺害され、多数が負傷した。われわれはこの方々に対し、法律に則り、徹底的かつ専門的な捜査を遂行する責務がある」と述べた。

*カテゴリーを変更して再送します

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

ロイターネクスト:為替介入はまれな状況でのみ容認=

ビジネス

ECB、適時かつ小幅な利下げ必要=イタリア中銀総裁

ビジネス

トヨタ、米インディアナ工場に14億ドル投資 EV生
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中