米政権、チップレーザー新興企業xLightに最大1.5億ドル出資へ
写真は、インテルの元最高経営責任者(CEO)、パット・ゲルシンガー氏。2024年6月、台北で撮影。REUTERS/Ann Wang
Stephen Nellis
[サンフランシスコ 1日 ロイター] - トランプ米政権は、より高速なコンピューティング・チップ製造の鍵とされる自由電子レーザーの開発を目指す新興企業、xLight(エックスライト)に出資することで合意した。
米商務省は1日、政府が最大1億5000万ドルを出資すると発表したが、取得する株式の規模には言及しなかった。
同省のCHIPS研究開発局が、政府のインセンティブを提供する拘束力のない予備的趣意書に署名した。トランプ政権がバイデン前政権時代の74億ドル規模の半導体研究所を引き継いで以降、初の投資となる。
先端チップ製造において、最も重要になるのはチップの回路パターンをシリコンウェハーに描画する極端紫外線(EUV)露光装置だ。現在この装置を製造しているのはオランダのASMLのみだが、サブストレートといった新興企業がライバル製品の開発を試みている。
この装置の中で製造が最も難しい部品がレーザーだ。エックスライトは、粒子加速器から派生した技術を使って、現在のレーザーよりもはるかに少ない電力で動作するレーザーの実現を提案しており、ASMLなどが製造する装置に接続できるプロトタイプの開発に向け、米国の国立研究所と協力している。
ラトニック商務長官は「あまりにも長い間、米国は先端リソグラフィー(先端露光技術)の最前線を他国に譲ってきた。トランプ大統領の下で、そのような時代は終わった」と声明で述べた。
エックスライトの経営陣には現在、インテルの元最高経営責任者(CEO)、パット・ゲルシンガー氏らが名を連ねている。同氏は3月に執行会長に就任した。





