トランプ氏、銀行に顧客差別禁じる大統領令に署名 保守派の主張に対応

トランプ米大統領は7日、政治的・宗教的信条に基づき金融サービスの提供を拒否する「デバンキング」行為を禁じる大統領令に署名した。写真はJPモルガン・チェース銀行の外観。2023年3月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Caitlin Ochs)
Pete Schroeder
[ワシントン 7日 ロイター] - トランプ米大統領は7日、政治的・宗教的信条に基づき金融サービスの提供を拒否する「デバンキング」行為を禁じる大統領令に署名した。
大統領令は規制当局に対し、政治的・宗教的信条に基づいて事実上顧客を締め出すような慣行が現在あるいは過去になかったか、監督する全ての銀行を調査し、必要に応じて罰金などの処分を科すよう指示した。
また、規制当局は特定のケースについて司法省に照会し、民事訴訟の可能性を検討できるとした。銀行が非財務的な理由に基づいてサービスを提供することを妨げる可能性のある方針や慣行の廃止も規制当局に指示した。
保守派は政治的信条を理由に金融機関から不当な扱いを受けてきたと主張している。
トランプ氏は5日、CNBCのインタビューで、複数の銀行が自身の支持者を差別していると主張。証拠を示さず、自身も過去にJPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BofA)から預金受け入れを拒否される差別的な対応を受けたと述べた。
大手銀行は一貫して、政治的理由やその他の信条に基づく理由で顧客を拒否することはないとする一方で、過剰な規制や監督が特定のセクターとの取引を阻害していると主張し、より明確なガイドラインの策定を求めてきた。