米関税、韓国の国内物価に下押し圧力も 中銀が指摘

6月18日、韓国銀行(中央銀行)は、米国の関税が国内物価に下押し圧力をかける可能性が高いとの見方を示した。写真は4月、韓国の平沢港で撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 18日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は18日、米国の関税が国内物価に下押し圧力をかける可能性が高いとの見方を示した。米国の関税を受け、中国製品が米国ではなく近隣諸国に輸出される可能性があるという。
半期に1度のインフレ報告で述べた。
総合インフレ率は引き続き中期的に中銀目標の2%をわずかに下回る見通し。内需の低迷が今後も食品・サービス価格の上昇を相殺するとみられる。
中銀は「韓国や日本のように、対米輸出と対中輸出が多い国では、需要低迷と原材料価格の下落に起因する物価下押し圧力が支配的になる可能性がある」と指摘した。
中銀は米関税について、韓国や日本では報復関税導入の可能性が低く、需要減少につながる可能性があると指摘。
その上で、現在、家計の購買力を圧迫している食品価格の高止まりを解消するには、小売り部門の流通構造を抜本的に改革する必要があると述べた。