ユナイテッドヘルスCEO交代、通期見通し停止 株価は18%急落

5月13日、米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループは、アンドルー・ウィッティ最高経営責任者(写真)が同日付で辞任し、スティーブン・ヘムズリー会長がCEOを引き継ぐと発表した。米首都ワシントンで2024年5月撮影、提供写真(2025年 ロイター/U.S. Senate)
[13日 ロイター] - 米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループは13日、アンドルー・ウィッティ最高経営責任者(CEO)が同日付で辞任し、スティーブン・ヘムズリー会長がCEOを引き継ぐと発表した。
また医療費支払い負担の急増を理由に通期の業績見通しを停止した。17日に同社が公表した第1・四半期の利益は予想に届かず、通期の利益見通しも引き下げられていた。
これらを受け、株価は約18%急落して4年ぶりの安値に沈んだ。年初来の下落率は38%を超えている。
ウィッティ氏(60)の辞任は個人的理由によるとされ、同社はそれ以上詳しい説明をしていない。ヘムズリー氏は2017年までCEOを務めており、今回再登板となる。
ヘムズリー氏は投資家との電話会議で「われわれが達成すべき目標や期待される商機の前に立ちふさがる多くの問題は総じて対処可能だ」と強調した。
同社によると、2026年には成長軌道に復する見通しだ。
ただ過去1年間で同社は、傘下の医療決済サービス企業に対するサイバー攻撃や、医療保険不正請求疑惑、想定外の医療費増大といったさまざまな問題への対応に苦戦を強いられてきた。
ヘムズリー氏のCEO就任については、一時的な措置との見方も出ている。
ノベア・キャピタル・マネジメントのシニアバイスプレジデント、ジェームズ・ハーロー氏は「ウィッティ氏辞任は非常に急な事態で、何か計画があったようには見受けられない。ヘムズリー氏の起用はとりあえずの対応ではないかと思う」と述べた。