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NY外為市場=ドル下落、CPI伸び鈍化もインフレ見通しに不透明感

2025年05月14日(水)05時08分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落。(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 13日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落。米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことを受け、前日12日の大幅な上昇分の一部を吐き出した。

米労働省が発表した4月のCPIは前年比2.3%上昇した。伸びは3月の2.4%から鈍化し、2021年2月以来、約4年ぶりの低水準となった。

アネックス・ウェルス・マネジメントのチーフエコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は、「CPIは予想よりも良好だったものの、関税がすでに物価を押し上げている兆候がある」と指摘。ただそれでも、「米中の大幅な関税率引き下げは、連邦準備理事会(FRB)が通常の金融政策運営に戻り、今年後半に段階的に利下げを再開できることを意味する可能性がある」と述べた。

主要通貨に対するドル指数は、0.67%安の101.05。ユーロは0.81%高の1.1177ドルとなった。

ドルは、トランプ米大統領が相互関税を発表した4月2日の水準を依然として3%近く下回っており、海外投資家による米国資産へのエクスポージャーは減少している。

ドル/円は0.57%安の147.6円となった。前日12日は米中貿易摩擦の緩和見通しによるリスク志向の高まりから安全資産への需要が減退し、ドルは2%超上昇していた。

ドルは対スイスフランで0.54%安の0.841フラン。

オフショア取引でドルは対中国人民元で0.02%安の7.197元。一時、7.1779元と6カ月ぶりの安値まで沈んだ。

ポンドは0.95%高の1.3297ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.59%高の10万4314.79ドル。イーサは5.09%高の2612.46ドルとなった。

LSEGのデータによると、市場ではFRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げを行う可能性が高いとの見方が強い。市場が織り込むFRBによる年内の利下げ幅は計約51bp。

ドル/円 NY午後4時 147.42/147.44

始値 148.05

高値 148.27

安値 147.38

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1189/1.1191

始値 1.1104

高値 1.1191

安値 1.1104

ロイター
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