ニュース速報
ビジネス

米グーグル、5000万ドルで和解へ 黒人従業員「人種的偏見」巡り

2025年05月12日(月)08時44分

米グーグルは5月8日、黒人従業員らが組織的な人種的偏見に基づく扱いを受けたとして起こした集団訴訟で、5000万ドルを支払い和解することで暫定合意した。2018年11月、カリフォルニア州の本社で撮影(2025年 ロイター/Stephen Lam)

Jonathan Stempel

[9日 ロイター] - 米グーグルは8日、黒人従業員らが組織的な人種的偏見に基づく扱いを受けたとして起こした集団訴訟で、5000万ドルを支払い和解することで暫定合意した。カリフォルニア州とニューヨーク州のグーグル従業員4000人余りを原告とする同訴訟は、加州オークランドの連邦地裁に和解が申請された。和解成立には同裁判事の承認が必要。

原告はグーグルに「人種的偏見を持つ企業風土」があり、管理職は黒人をより低位の職につけたほか、賃金や勤務評価を引き下げ、昇進の機会を認めなかったと主張。2021年に黒人は従業員全体の4.4%、幹部級では3%にとどまったという。

原告の1人であるエイプリル・カーリー氏は、グーグルが自身の昇進を認めず、「怒りっぽい」黒人女性という固定観念に当てはめ、同氏がグーグルの人種的偏見に関する報告をまとめる中で、採用から6年で解雇したと述べた。

原告はまた、同社の管理職が黒人従業員について「グーグルらしさ」が足りないと評したことは、分かる人にだけ分かるようにした人種的なメッセージで、中傷だと指摘した。

グーグルは和解にあたり、不適切な行為を否定。関連法規を順守したとしている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ソニーG、今期米関税影響は営業利益で1000億円の

ワールド

ウルグアイのムヒカ元大統領死去 「世界一貧しい大統

ビジネス

ソニーG、発行済み株式の1.66%・2500億円上

ビジネス

米BofA、2027年までに国内で150超の店舗新
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 3
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映った「殺気」
  • 4
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 5
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 6
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 7
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 8
    「奇妙すぎる」「何のため?」ミステリーサークルに…
  • 9
    iPhone泥棒から届いた「Apple風SMS」...見抜いた被害…
  • 10
    トランプは勝ったつもりでいるが...米ウ鉱物資源協定…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 6
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中