ニュース速報
ビジネス

米ゴールドマンが新部門設立、大口案件と法人顧客への融資に特化

2025年01月14日(火)09時43分

 1月13日、米金融大手ゴールドマン・サックスは大口案件と法人顧客への融資に特化した新部門「キャピタル・ソリューションズ・グループ」を設立したと発表した。写真は同社のロゴ。2021年7月、ニューヨーク証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

Saeed Azhar

[ニューヨーク 13日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは13日、大口案件と法人顧客への融資に特化した新部門「キャピタル・ソリューションズ・グループ」を設立したと発表した。新部門はグローバル・バンキング・アンド・マーケット部門の一部となる。併せて組織改編に伴う幹部人事も公表した。

法人顧客向けのサービスを強化し、収益向上につなげるのが狙い。ソロモン最高経営責任者(CEO)は声明で「プライベートクレジットとプライベートエクイティに対する投資顧客の需要は非常に大きい」とし、プライベート資産の増加は「金融で起きている最も重要な構造的トレンドの一つとなっている」と指摘した。

プライベートクレジットは銀行以外の金融機関が提供する融資のことで、一般的にはリスクの高い借り手や、巨額のバイアウトの資金を調達しようとしている企業向けに実施される。ゴールドマンは2021年にプライベートファンドへの融資に力を入れたことが、最近の業績向上の原動力となった。

アーガス・リサーチのアナリスト、スティーブン・ビガー氏は「彼ら(ゴールドマン)は伝統的な銀行融資に取って代わってきているプライベートクレジットの急成長を見て、そのシェアを獲得しようとしている」との見方を示した。

ゴールドマンの新部門はファイナンシンググループ、フィナンシャル・スポンサー・チーム、債券・為替・コモディティー・株式事業のそれぞれの一部を統合する。

新部門の共同リーダーとしてピート・リオン、マヘーシュ・サイルディー両氏を起用した。両氏はゴールドマンの経営委員会のメンバーとなる。

2兆ドル近くまで膨らんだプライベートクレジットの魅力が高まっているのを受け、銀行勢も商機につなげようと躍起になっている。昨年9月には米シティグループとアポロ・グローバル・マネジメントが250億ドルのプライベートクレジットと直接融資プログラムで提携した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

インフレ低下なら年内利下げ支持=米ミネアポリス連銀

ワールド

日米首脳会談、防衛装備の協力強化やエネルギーなど協

ワールド

ブラジルで小型機墜落しバスに衝突、2人死亡 サンパ

ビジネス

サムスントップ巡る訴訟、検察が最高裁に上告
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮兵が拘束される衝撃シーン ウクライナ報道機関が公開
  • 3
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ドラマは是枝監督『阿修羅のごとく』で間違いない
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 6
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 7
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 8
    ドイツ経済「景気低迷」は深刻......統一後で初の3年…
  • 9
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 10
    連邦政府職員を「ディープステート」として国民の敵…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 6
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 7
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 8
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 9
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮…
  • 10
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 6
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中