ニュース速報

ビジネス

米最高裁、シスコの特許侵害判決でセントリペタルの訴え退け

2022年12月06日(火)13時53分

 12月5日、米ネットワーク機器大手シスコシステムズが米サイバーセキュリティー企業、セントリペタル・ネットワークスの特許を侵害したとして米地裁から27億5000万ドルの支払いを命じ、上訴審が判決を無効とし審理を地裁に差し戻した裁判で、米最高裁は、原判決の復活を求めたセントリペタルの訴えを退けた。写真はシスコのロゴ。カリフォルニア州サンノゼで8月撮影(2022年 ロイター/Paresh Dave)

[ワシントン 5日 ロイター] - 米ネットワーク機器大手シスコシステムズが米サイバーセキュリティー企業、セントリペタル・ネットワークスの特許を侵害したとして米地裁から27億5000万ドルの支払いを命じ、上訴審が判決を無効とし審理を地裁に差し戻した裁判で、米最高裁は5日、原判決の復活を求めたセントリペタルの訴えを退けた。

セントリペタルは2018年、同社のネットワークセキュリティー技術に関する特許をシスコが侵害したとしてバージニア州連邦地裁に提訴。原判決は同地裁のヘンリー・モーガン判事が2020年に下した。連邦高裁は今年6月、判事の妻がシスコ株を保有していたことを理由にこの判決を無効とし、同地裁の別の判事に差し戻した。

モーガン判事は原判決を下す前、審理中は気付いていなかったが妻がシスコ株を保有していたことが分かったと説明。株の保有を知る前に判決をほぼ書き終えており、事案の取り扱いに影響はなかったとしていた。

しかし高裁は、モーガン氏がこの訴訟の担当を外れるか、株を売却済みであることを確認する必要があったと指摘。原判決を維持すれば司法手続きに対する国民の信頼を損ないかねないとの判断を下した。モーガン氏は妻の経済的利益に反する判決を下したが、そのことは重要ではないとも説明した。

高裁の判断を不服としてセントリペタルは最高裁に、モーガン氏は法律を順守していたと主張、原判決の復活を求めていた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米マイクロン、米政府から60億ドルの補助金確保へ=

ビジネス

EU、TikTok簡易版のリスク調査 精神衛生への

ビジネス

米オラクル、日本に80億ドル超投資へ AIインフラ

ワールド

EU首脳、対イラン制裁強化へ 無人機・ミサイル製造
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 3

    【画像・動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲深くも「勇ましい」空軍のサルマ王女

  • 4

    パリ五輪は、オリンピックの歴史上最悪の悲劇「1972…

  • 5

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 6

    アメリカ製ドローンはウクライナで役に立たなかった

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    対イラン報復、イスラエルに3つの選択肢──核施設攻撃…

  • 10

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中