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米最高裁、シスコの特許侵害判決でセントリペタルの訴え退け
12月5日、米ネットワーク機器大手シスコシステムズが米サイバーセキュリティー企業、セントリペタル・ネットワークスの特許を侵害したとして米地裁から27億5000万ドルの支払いを命じ、上訴審が判決を無効とし審理を地裁に差し戻した裁判で、米最高裁は、原判決の復活を求めたセントリペタルの訴えを退けた。写真はシスコのロゴ。カリフォルニア州サンノゼで8月撮影(2022年 ロイター/Paresh Dave)
[ワシントン 5日 ロイター] - 米ネットワーク機器大手シスコシステムズが米サイバーセキュリティー企業、セントリペタル・ネットワークスの特許を侵害したとして米地裁から27億5000万ドルの支払いを命じ、上訴審が判決を無効とし審理を地裁に差し戻した裁判で、米最高裁は5日、原判決の復活を求めたセントリペタルの訴えを退けた。
セントリペタルは2018年、同社のネットワークセキュリティー技術に関する特許をシスコが侵害したとしてバージニア州連邦地裁に提訴。原判決は同地裁のヘンリー・モーガン判事が2020年に下した。連邦高裁は今年6月、判事の妻がシスコ株を保有していたことを理由にこの判決を無効とし、同地裁の別の判事に差し戻した。
モーガン判事は原判決を下す前、審理中は気付いていなかったが妻がシスコ株を保有していたことが分かったと説明。株の保有を知る前に判決をほぼ書き終えており、事案の取り扱いに影響はなかったとしていた。
しかし高裁は、モーガン氏がこの訴訟の担当を外れるか、株を売却済みであることを確認する必要があったと指摘。原判決を維持すれば司法手続きに対する国民の信頼を損ないかねないとの判断を下した。モーガン氏は妻の経済的利益に反する判決を下したが、そのことは重要ではないとも説明した。
高裁の判断を不服としてセントリペタルは最高裁に、モーガン氏は法律を順守していたと主張、原判決の復活を求めていた。