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フィッチ、英格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げ

2022年10月06日(木)08時41分

 10月5日、格付け会社フィッチ・レーティングスは、英国の長期外貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。写真はロンドンで3月撮影(2022年 ロイター/Peter Cziborra)

[ロンドン 5日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスは5日、英国の長期外貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。格付けは「AAマイナス」に据え置いた。

フィッチは「新政権が成長計画の一環として発表した大規模かつ財源不足の財政パッケージは、中期的に財政赤字を大幅に拡大させる可能性がある」との見方を示した。

独立した予算予測の欠如とイングランド銀行(中央銀行)のインフレ対策戦略との衝突が「金融市場の信頼と長年の格付けの強みである政策枠組みの信頼性にマイナスの影響を与えた」と説明した。

クワーテング英財務相は3日、所得税の最高税率を廃止する計画を撤回すると明らかにした。

フィッチは、こうした状況が英国の幅広い評価を変えるのには不十分とも指摘。ただ、「政治的資本の弱体化により政府の財政戦略の信頼性と支持はさらに損なわれる可能性がある」と警告した。

英国の財政赤字は今年、国内総生産(GDP)比7.8%に達し、2023年には8.8%に拡大すると予想。公的債務は24年までにGDP比109%に膨らむとの見通しを示した。

フィッチの格付けはS&Pより1段階低い。

ロイター
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